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1 | 脳卒中と嚥下障害 | |
脳卒中病型=脳梗塞(70%)、脳出血(20%)、くも膜下出血(10%) | ||
肺炎:日本人の死因の第3位 | ||
嚥下障害の過半数は脳卒中患者 | ||
嚥下障害とは、固形物や液体が口から胃へ通過することが困難なことであり、咽頭の感覚低下や、嚥下に関連する他の様々な障害が関与する。 |
2 | 脳卒中と誤嚥性肺炎 | |
PEG2年後の死亡率:アメリカのデータで74.5%、日本で50% | ||
口から食べられなくなると、2年で半分以上は死ぬ | ||
PEG(絶食)では、致死的肺炎を予防できない | ||
誤嚥 | ||
マクロアスピレーション(食事に伴って起こる誤嚥) | ||
マイクロアスピレーション(食事以外で起こる誤嚥) | ||
不顕性誤嚥(むせない誤嚥)= 寝ている間に細菌が肺に流れ込む(誤嚥) |
3 | 脳卒中と口腔ケア | |
寝ないことが最大の予防 | ||
口腔ケアとの肺炎との発症との相関は証明されていない(ハイレベルのエビデンスはない) | ||
一方で、どんな方法であれ、口腔ケアはやった方が良い | ||
3食食べられるようになったら退院 在院日数が短くなった | ||
oral アセスメントガイド | ||
やってることと、成果がでていることは違う | ||
口腔ケアの目的は肺炎予防だけではない |
4 | 脳卒中後の嚥下障害治療 | |
高畠先生らの研究 | ||
コントロール群(N=90)、介入群(N=129) | ||
介入群 | ||
発症直後からの積極的口腔ケア・早期離床・適切な栄養介入、早期経口摂取 | ||
結果 | ||
肺炎の発症が減少、 | ||
抗菌剤使用量が減少 | ||
在院日数が減少 | ||
脳卒中の予後が改善、 | ||
入院直後、昏睡状態からの口腔ケア | ||
早期の経口摂取訓練 | ||
起立歩行訓練ができる | ||
食事介助はなるべく家族へ | ||
食事中に誤嚥性肺炎はおこらない |
まとめ | ||||
・ | 誤嚥性肺炎の原因は、食事をしていないときに起こる誤嚥である。 | |||
・ | 口腔ケアを行ったために肺炎が増加したという報告はない | |||
・ | 脳卒中患者の多くに口腔への介入が必要である | |||
・ | 肺炎の予防は、口腔ケア・薬剤投与(ACE阻害剤、アマンタジン、シロスタゾール、肺炎ワクチンなど)および経口摂取訓練である。 |
こんな人に食べさせるのは危ない!
無理して食べさせるのは危ない!
ではなく、急いで食べるための介入を始めなければ危ない!
脳卒中地域連携パスの話
これからの予測がわかるパスが必要:
病型ごと、重症度ごと、病状に即した、患者の状況に合わせたパス
パスとは、医療チームが共同で開発した、患者の最良のマネジメントと信じた仮説
パスは連絡帳ではない!予定表でもない!
情報ネットワークが充実しつつある現在、連携情報は要らない
脳卒中パスの目的は、機能障害を改善する、軽減する、回復させることにある
地域連携パスとは、
標準化され、無駄のない、合併症の少ない、良い医療の提供するためのツール
一般社団法人鶴岡地区医師会 地域医療連携室ほたる |
〒997-0035 |
山形県鶴岡市馬場町1-34 (鶴岡地区医師会館内) |
TEL:0235-29-3021 FAX:0235-29-3022 |