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庄内南部地域 大腿骨近位部骨折地域連携パス集計表 第2号

平成27年8月

集計表をご希望の方は、地域医療連携室ほたる(TEL:0235-29-3021)までご連絡ください。

あとがき

 当地区で大腿骨近位部骨折パスが導入されたのが、2006年7月、IT化されたのが2007年2月とのことです。そのころ、私は山形県立中央病院脳神経外科に勤務し、山形県医師会の常任理事として、当時ようやく重大な社会問題として取り上げられるようになった病院勤務医の過重労働問題解決に腐心し、必死に取り組んでいました。各疾患のパス化はその解決の一つの方策として考えられており、村山地区での立ち上げにも苦心しておりましたが、責任の所在があやふやで、中々普及広域化しない村山地区に比べ、南庄内地区での地区内で統一化したパス立ち上げと普及、IT化、更には運営委員会の充実した運用には、驚きの目で見るしかありませんでした。当時県内の各地区に先駆けて立ち上げ、普及、運用に尽力された鶴岡地区医師会、荘内病院、回復期の2病院、行政など関係の皆様の様々なご苦労は想像がつき、今でも心から敬意を表しております。図らずもこの地区で仕事をする機会を頂いた私にとっては、近未来の超高齢化と人口減少が見える当地域の医療をしっかり支え、より充実発展させる義務と責任を負っていることを認識し、より一層の発展に向け微力ながら尽力したいと考えております。

 さて、第1号は2009年4月から2013年3月までの4年に亘るデータの集大成的なところがありましたが、第2号は、2013年4月から2014年3月までの1年間のデータです。何れも、茂木委員長はじめデータマイニング委員会諸氏のご努力の結果で、興味ある大切な内容を含んでいます。ちなみに、ご批判覚悟で第1号と、第2号のデータを極めて大雑把に比較してみますと、興味ある状況が掴めます。たとえば、表1の患者年齢構成ですが、全年齢の比較では、第2号の患者は有意に(p<0.01)高齢化しておりますが、男性の年齢は変わりなく、女性が高齢化したためと思われます。回復期病院からの退院先を見ますと、独居生活者の自宅退院率は、第1号では66%(図52)、第2号では74%(図50)とあまり変わりが無いように思えますが、同居生活者の自宅退院率は、第1号の86%(図53)から第2号の71%(図51)に減っているように思われました。介護度分布はあまり変わりないようです(図52)。また、表11の回復期病院転院後転帰では、利得BIがそれまで毎年35点と一定であったものが、2013年は45点と10点も伸びています。入院日数が伸びたためなのか?興味ある値です。これらが統計的に有意なものか、たまたまなのか、また、時代の流れを表しているのかは、今後のデータマイニング委員会の解析と分析に委ねますが、時代と共に動く(動かされる?)患者さんの状況を垣間見ることが出来、今後の当地区の将来を見据える上で、重要な情報と思われます。本データを、急性期、回復期、更には維持期の各医療従事者の方々が閲覧ご検討頂けると幸いです。

 おわりに、現在脳卒中パスは、北庄内地区との統合の動きが本格化しており、近い将来、本パスもその流れに乗る可能性があると思われます。将来の当地域の医療を見据えた、本パスの更なる進化発展を祈ります。
鶴岡市立湯田川温泉リハビリテーション病院
武田 憲夫